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表面界面スペクトロスコピー2021

表面界面スペクトロスコピー2021開催のご案内

 本研究会は表面・界面の物理的・化学的性質を分光学的に探求する実験および理論の研究者が集まり毎年開催されています.2007年に「吸着分子の分光的研究会セミナー」と「表面エレクトロニクス研究会」の2つの研究会が融合し新たに発足した研究会です.表面振動分光,SPM,各種光電子分光などの表面・界面に敏感な分光法や理論による最新の研究成果を講演していただき,多様なバックグラウンドをもつ研究者が討論を通して相互理解し,新たな共同研究が生まれることを目的としています.
 本研究会では、学生による優れた口頭発表やポスター発表を表彰しています.学生の方の積極的な参加を歓迎します.
 本年は、2020年9月に御逝去された上羽弘先生(富山大学名誉教授)を偲び
川合眞紀先生(分子研),奥山弘先生(京都大),数間恵弥子先生(理研),本林健太先生(名工大)、南谷英美先生(分子研)をお招きして特別セッションを開催する予定です.


会期:2021年12月10(金)〜12月11日(土) (zoomによるオンライン)

◎口頭・ポスター発表の申込期間:2021年9月28日(火)〜11月19日(金)
◎参加登録の申込期間     :2021年9月28日(火)〜12月 3日(金)
 発表申込および参加登録は,こちらからお願いします.
・口頭およびポスター発表には学生表彰がありますので,積極的な応募をお願いします.
・オンライン開催のため参加登録費は不要です.
 参加登録ページは、北海道大学触媒研究所の大谷文章先生のお世話になっています.

問合せ先:京都大学 人間環境学学研究科 高木紀明
      takagi.noriaki.7s[AT]kyoto-u.ac.jp [AT]は@に変えてください.

 

高木研究室では、表面に吸着した単原子や単分子、それらが自己組織的に作る低次元ネットワーク構造、シリセンに代表される"X-ene"と呼ばれる新奇ハニカム単原子層物質(X=Si, Ge, Sn, Bi,・・・)、遷移金属ダイカルコゲナイド系単原子層など、自然界に存在しない低次元物質の原子構造、電子状態、トポロジカル量子状態、磁気秩序状態、光学的特性、触媒活性などを走査型トンネル顕微鏡(STM/:Scannning Tunneling Microsocpy)や走査トンネル分光(STS:Scannning Tunneling Spectroscopy)などを用いて研究しています。

一緒にグループを組む小西隆士助教は、高分子物理の研究を行なっています。

連絡先 高木紀明 メールアドレス:takagi.noriaki.7s[AT]kyoto-u.ac.jp 電話:075-753-6784

お知らせ

NCTU-KU workshop for collaborative researches (Nov. 14, 2019) finished successfully. Thank you very much !!!

大学院生を募集しています。入試情報はこちら。

??表面科学とは??

固体の表面・界面は、3次元の周期性をもつバルク結晶を特定の方向で切断したり、結晶を二つ貼り合わせたりすることで現れる新しい”相”です。そこでは、バルク結晶の周期性が崩れ、対称性が低下する結果、表面界面の原子構造は単なるバルク結晶の端面とは異なり、結合の組み替えや原子数密度の変化を伴う表面界面特有の構造を示します。原子構造と表裏一体の電子状態も、バルクとは異なり表面界面に局在する表面電子状態が現れる。表面界面科学は、表面界面固有の構造・電子状態・物性を研究し、その背景にある学理の解明と普遍的な概念への体系化、得られた知見をもとにした新物質設計・創成及び工業的な応用への展開を行う学問分野です。

実は、表面界面科学の成果は、現代社会の色々なところで役に立っています。例えば、皆さんのスマホやタブレットを分解すると、ディスプレイパネル、中央演算ユニット、メモリー、バッテリーと色々な部品があります。これらの構成部品の内部を拡大して眺めてみると、金属、半導体、誘電体、有機材料などからなる多様な表面界面構造の組み合わせからできています。その動作は、こうした表面・界面での物質・電荷・エネルギーの流れを利用しています。その他にも、光・ガス・バイオセンサー、自動車排気ガス処理や化学合成プラントに必須の触媒など、表には現れない日常生活に必須なデバイスがたくさんあります。まさに、表面界面科学が縁の下の力持ちとして現代社会を支えていると言えます。

表面界面の研究には、表面を清浄に保つための超高真空環境(10-9Pa)、表面の構造を調べる電子回折、X線回折、STMや原子間力顕微鏡などの構造解析ツール、表面の化学組成や電子状態を調べるX線光電子分光、オージェ電子分光、角度分解光電子分光、STSなど多彩な分光法、表面のダイナミカルな状態を調べるラマン分光、赤外反射分光、高分解能電子エネルギー損失分光など、様々な測定手法が使われます。また、密度汎関数理論第一原理計算法などの理論解析手法も欠かせません。このような実験・理論手法によって複眼的に表面界面をながめることが必要となります。